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爺ヶ岳2669m
会社から見える北アルプスは、いつのまにか真っ白となり、雪と紅葉とハイマツの景色を想像しながら、どこへ行こうか迷っていた。
自宅から1時間30分以内に到着でき、なおかつ短時間で山頂に立てる山を探してると爺ヶ岳が思いついた。

登山口は数人の登山者が準備してるだけで静かなものである。看板には「大雪が降ると柏原新道が使えなくなる」といった内容の看板が掛けられていた。
昨年は、突然の大雪で遭難する人もいたが、絶好の登山日和である。

ケルンに到着すると針ノ木岳と扇沢に太陽の光があたり、素晴らしい景色が広がっていた。
登山道も、だんだんと雪の量が多くなってきて、今シーズン初めて冬用のスパッツを取り出した。登山道は凍結してて、雪の下に隠れている氷に乗るとツルンと転びそうだ。


数年前にヤマケイJOYの取材に遭遇して「大変なんだなぁ〜」と思ってた場所へ到着した。あの時も天気が良かったけど、今日は眩しくて目が開けられない。
小屋のベンチにザックを降ろすと小屋の中から声を掛けられた。
「今日の予定は?」と聞かれモジモジしながら日帰りの予定だと伝えたが、体の調子が良ければ小屋泊まりにしたかった。
せっかく声を掛けて頂いたのでコーヒーを注文する。ドリップとインスタントを選択出来るようだが、予算の都合でインスタントを選択する。値段も150円と北アルプスの山小屋で1番安いと思う。


剣岳や日本海方面がハッキリ見えるほどの天気が良いのだが、未だに長野県の山からキラキラ光った海を見たことがない。
雷鳥がいないかと、ゆっくり探しながら山頂を目指すが、ウサギや大きな動物の足跡があるだけで雷鳥の姿を確認できない。何かいないかと目を凝らすが、ときどき聞こえてくる微かな音だけが獣の気配を感じさせる。

しばらく南峰で過ごしてるとコカコーラのジャンパーを着た人達がやってきた。どう見ても仕事着のようだが、話を聞くと千葉県から遊びに来たらしい。逆立ちしたり、頭に雪を乗せて無邪気に遊んでたけど、何だか寒そうである。
記念撮影をしてから爺ヶ岳の中央峰へ行ってみることにした。冬季ルートを確認して時間の許す限り遊んでいたが、だんだんと雲が多くなってきた。


チングルマが真っ白になって枯れていた。そろそろ雪の下に隠れてしまうけど、種池山荘の横にある種池の山椒魚も雪の下で冬眠するはずだ。

帰りに大町温泉郷の露天風呂に入ってると空が真っ赤に燃えていた。露天風呂から見える北アルプスは、夕陽と紅葉で一段と大きく見えた。


登山口(6:17)〜ケルン(7:07)〜種池小屋(9:15)〜爺ヶ岳南峰(11:09)〜爺ヶ岳中央峰(12:12)〜種池山荘(13:48)〜ケルン(14:59)〜登山口(15:34)

2003年10月25日

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平15総使、第244号)」


登山をされる方へ

日帰りで帰ってこれる山登りが中心となっています。
山に登られる方は地元の警察や登山地図を参考に登山計画を立ててください。なお、このサイトはあくまで私が見た現地の様子なので、参考程度に御覧下さい。