御来光を見るためには、金曜日の夜に出発して土曜日の朝に間に合うように歩かなければならない。どうしようか悩んだ結果、金曜日の仕事を終えてから三股の駐車場で相棒と合流することになった。
まめうち平で一息入れてから、次の休憩地点である蝶沢を目指す。ラッセルを想定してワカンを持ってきたが、今週の天気は、ずーっと曇り空が続き雪の状態も確認できず、さらに夜のなので稜線付近の状態が分からない。
日頃の疲れと眠気が一気にピークに達し、目をパッチリ開いてないと立ってられない。蝶ヶ岳ヒュッテまで、もうちょっと。冬期小屋で寝ている人がいたら起してしまうので時間を調整しながらスローペースで歩き続ける。
「どうやら誰かいるようだ。」
午前4時30分にアラーム音が聞こえてくる。寝ている人達がゴソゴソと起きだしたので、それと同時に小屋の中へ入った。
早い朝食なのか、遅い夕食なのか、ビールを飲みながらラーメンを食べる。そろそろ夜明けも近いので、持ってきた服を全部着て外へと飛び出した。
山頂付近で綺麗な景色にならないかと粘っていたが、どうやら期待はずれのようだ。
イモムシみたいになってる相棒に蹴りを入れて、早めに下山することを伝えた。
晴れていれば露天風呂から常念や蝶ヶ岳が見えるはず、稜線付近は吹雪いてるような感じで、ちょっとしか見えなかった。
2003年11月14〜15日
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平15総使、第244号)」