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西岳2053m
戸隠山の西にあるから西岳というのだろうか・・・以前、黒姫山で出会った一人の男性に「西岳の鎖場は北アルプスの縦走路でも見たことがない」と言うほど、大変な鎖場があると聞いていた。戸隠山から見ても、麓から見ても、何処を登って行くのか分からない。戸隠村のHPに結構辛そうな事が書いてある。でも、そんな場所が好きである。

鏡池の手前に西岳に続く登山道がある。その横には林道の入口となるゲートもある。登山道は林道を横断して沢に降りますが、交差する部分が不明瞭で分かりにくい。道を知っていれば簡単に曲がることが出来きたのに、そのまま林道終点まで行ってしまった。往復1時間のロス。ゲートまで戻って、やっと交差する部分を見つけた。

林道を交差すると怪しげな登山道が待っていた。踏跡はあるものの普段はあまり歩かれてないようだ。登山地図には点線で書かれて、あてにできない。道なり進むと古い西岳の標識が現れた。

沢を3回ほど徒渉して(2回落ちる)登りとなる。怪しげな道を通り配水管を越えると大平と書かれた場所に飛び出した。

牧場の脇を通り、再び登山道に戻る。牧場の敷地に標識はないが、登山道入口には黄色い看板があるので間違える事はないだろう。

牧場からは結構きつい登りが始まり、しばらくすると最初の鎖場が現れる。


能の遊場を通過すると高度感抜群の鎖場が現れる。水平に移動して登るようだが、草で足を滑らしたらお終いだ。鎖の端まで移動したら、上に続く鎖に移動する。


無念の峰には小さな標識があり、下からP1が見えないので無念の峰と言われるのだろう。ここから先は危険が伴なうので慎重に行動したい。

無念の峰から鎖場とハシゴを使って蟻の塔渡に進む。ほほ垂直な岩に取り付けてある鎖は、鎖を頼りに水平に移動してハシゴに乗り移る。ここが上りの核心部だろう。ロープがあれば懸垂下降で簡単に降りられるが、とっても大変な場所である。


蟻の塔渡は八方睨みの蟻の塔渡と比べて非常に広い。ここはすんなり通り、次の鎖場に取り付く。

蟻の塔渡の次に現れるのが10m強の足場の悪い鎖場である。見かたによっては70度ぐらいある。ここも鎖に頼りながらゆっくり登る。それを超えると不帰の剣と呼ばれる20mほどの鎖場が現れ、下部は垂直で上部は傾斜角70度程度ある。これが最後の鎖場で行程の半分は鎖で上ってきた気分である。


P1の姿をようやくとらえ長かった鎖場も終わりである。最後にちょっとした岩場があるが、今までの行程を考えると普通の岩場に見えてしまう。難なく通過してP1の弁慶岳に到着した。

P1から西岳方向を見る。ここから縦走路となり危険な場所も無い。P1には2張り程度の幕営地がある。

西岳の山頂は、西岳を示す標識があるだけで山頂全体がネマガリダケに覆われている。何処かに三角点があると思うが登山道には見当たらない。

西岳と本院岳の下りは結構嫌らしかった。縦走路もグングン下り、コルから八方睨みまでは約200mの上りが待っている。ここの上りはそれほどではないが八方睨手前で急登になる。

戸隠山の蟻の塔渡が見えてくると縦走も終わる。蟻の塔渡を慎重に通過して鎖場を下る。西岳から比べると優しい鎖場だが、初めて戸隠山に訪れた時は、とっても恐ろしい鎖場であった。戸隠奥社に到着すると、登山者よりも観光客が多くなり、自然園の遊歩道から鏡池に戻る。

林道入口(6:04)〜林道終点(6:32)〜林道横断地点(6:58)〜分岐(7:14)〜大平(7:43)〜最初の鎖場(8:52)〜能の遊場(9:22)〜無念の峰(9:52)〜P1(10:24)〜西岳(11:00)〜八方睨(13:10)〜戸隠奥社(14:12)〜鏡池(14:58)〜林道入口(15:04)

2002年6月2日

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平15総使、第244号)」


登山をされる方へ

日帰りで帰ってこれる山登りが中心となっています。
山に登られる方は地元の警察や登山地図を参考に登山計画を立ててください。なお、このサイトはあくまで私が見た現地の様子なので、参考程度に御覧下さい。